PremiereProでの動画編集を行っているという方でなくても、複数のクリップに対して同じエフェクトやフィルタをまとめて適用してしまいたいと思われたことがある方は少なくないははずです。複数の動画や写真クリップに対してまとめてエフェクトやフィルタを適用する時に大活躍するレイヤーが、調整レイヤーと呼ばれるエフェクトを調整するため専用のレイヤーです。
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調整レイヤーの使い方
複数のクリップに対して同じような効果を加えたい時には、それぞれのクリップに対して個別にエフェクトをコピー&ペーストで適用することも出来ますが、その後に何らかの再調整が必要になった場合などにはもう一度全てのクリップに再調整が必要なってしまうため、効率的ではありません。
調整レイヤーを使ったエフェクト管理の方法を覚えておくととても便利です。
調整レイヤーとは?
調整レイヤーとはそもそも何?という方は頭を整理しておきましょう。
複数のクリップをグループとして囲って別のシーケンスにネストしてからシーケンス全体にエフェクトをかけた場合と同じような効果を、1つのタイムライン内だけで行う事が出来ます。はっきりとしたグループを作らなくてもグループのようにエフェクトを適用して管理できるので、とても便利な機能です。
調整レイヤーを作成する
では早速その調整レイヤーを使ってみましょう。
調整レイヤーはまず「プロジェクトパネル内で>新規項目>調整レイヤー」からプロジェクトパネル内に調整レイヤーを挿入します。その後プロジェクトパネル内に追加された調整レイヤーをタイムラインにドラッグして配置すれば調整レイヤーの挿入が完了です。
調整レイヤーの配置位置
調整レイヤーは配置されたトラックよりも下にあるクリップに対してエフェクト効果を適用するという特徴をもっています。
調整レイヤーよりも下にあるクリップ全てにエフェクト効果が適用されるので、エフェクト効果を適用したくないクリップはさらに上のトラックに配置するなど、タイムライン内での配置位置も調整しましょう。
調整レイヤーにエフェクトを適用する
タイムラインに調整レイヤーを配置出来たら、調整レイヤーに対してエフェクトを適用します。
調整レイヤーの継続時間とエフェクトの結果
いつの同じクリップであっても調整レイヤーの下に入っていない部分にはエフェクトが適用されません。
調整レイヤーの時間の長さも調整することで、狙った効果を適切な継続時間で適用することが出来ます。
調整レイヤーに適用できないエフェクトもある
調整レイヤーを経由してエフェクトを適用する場合、調整レイヤーには適用できないエフェクトというのも存在します。
例えばビデオ映像の手振れを補正するワープスタビライザーなどが代表的な例です。ワープスタビライザーでは動画クリップの手振れの解析が必要になるので、調整レイヤーを経由するのではなく、クリップに対して直接適用する形になります。
調整レイヤーを使うと編集効率がアップする
調整レイヤーを経由すれば動画クリップや画像クリップなどのエフェクトをまとめて管理することが出来ます。さらには単一のクリップ内でも1部分だけにエフェクト効果を適用するといった編集もキーフレーム無しで行うことが出来ます。
調整レイヤーを使わずに、今まで個別のクリップに対してエフェクトをコピー&ペーストで適用していたという方は、絶対に調整レイヤーでの制御に切り替えた方が速くなりますので、今からでも調整レイヤーに切り替えてエフェクトを管理しましょう。
調整レイヤーのおかげでネストもせずに、個別コピーもせずに、1つのシーケンス内でグルーピングが出来るのは本当に便利な機能です。AfterEffectsでもPhotoshopでもある機能なので、Adobeユーザーなら使いこなせるようになっておいて損はありません。是非活用しましょう。