AdobeのPremiereProを使って動画編集をこれから始めていかれる方も多い事と思います。PremiereProは初心者から上級者まで幅広く利用されており、様々な動画編集の要望に応えることが出来る性能をもっています。どのような動画編集ソフトでも基本的な編集のフローは同じですが、PremiereProで行われる動画編集の基本的な流れを整理しておきましょう。このページでPremiereProのインターフェースについてと、Premiereで動画編集を行う際の大まかな流れについてご紹介しています。
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PremiereProのインターフェース
これからPremiereProを使い始めていかれる方は、まずPremiereProのインターフェースを整理してみておきましょう。PremiereProのインターフェースは主に5つの画面に分かれています。上部が素材そのものを確認するための[ソースモニター]と、タイムラインで現在編集している状態を確認する[プログラムモニター]です。2画面で表示が出来るので、素材の内容を逐次確認しながらタイムライン上での細かいカット編集に対応できます。
下の部分では、素材クリップを管理する[メディアブラウザー]パネル、フィルタやエフェクトを表示する[エフェクト]パネル、編集ツールを格納している[ツール]パネルや編集作業を行っていく[タイムライン]パネルに加えて、オーディオのレベルを視認できる[レベルメーター]パネルなどが配置されています。
動画編集を行っていく時に必須となる様々な操作を1画面で行っていく事が出来る、とても効率的なインターフェースとなっています。具体的に各パネルの役割を見ていきましょう。
ソースモニター
[プロジェクト]パネルで選択したクリップをプレビュー確認することが出来る、素材確認用のモニターです。Premiere Proであるプレビューモニターのうち左側に位置するパネルがソースモニターです。(自分で変更もできる。標準レイアウト時。)タイムラインに素材を取り込んで実際の編集プロジェクトに組み込む前に先に動画の内容を確認して、トリミングなどを行うことが出来ます。使えるシーンを探すためのモニターです。
プログラムモニター
タイムラインで今編集している状態を確認できます。Premiere Proの標準レイアウトで右側のモニターがこのプログラムモニターパネルです。エフェクトやテロップを追加した後の状態がどのような画面になるのかを確認できます。テロップのタイミング調整やルック調整カラコレなどでメインで見ていくモニターとなります。編集結果が表示されている画面となりますが、通常一般的な動画編集ソフトではこのモニターのみが表示されていることが多いかもしれません。
エフェクトコントロールパネル
クリップに対して追加するエフェクトをコントロールするためのパネルです。キーフレームの追加や制御を行うことが出来ます。エフェクトを駆使して動画に効果を加えていく時に活用するパネルとなります。
オーディオクリップミキサーパネル
タイムラインで編集しているシーケンスのオーディオ部分を調整するためのパネルです。複数の音付きの素材を同時に扱う場合には、見た目の編集だけではなく音の編集も必要になります。音を編集操作する時にはこのオーディオミキサ―パネルを活用していきます。
メタデータパネル
利用している動画クリップのフレームレートや解像度などの情報を参照することが出来ます。フレームレートや解像度の概念に関してしっかり理解してきた中上級者はこれらの情報からファイル同士の違いを調整するための編集操作を行います。
ツールパネル
タイムラインで編集するときに利用する様々なツールが格納されています。カット編集を効率よく行ったり、リップルやスライドといったクリップ管理に便利なツールに加えて、マスク処理を行うためのペンツールやテキストを扱うためのツールなどが含まれています。動画編集を行うときにはメインで活用していくパネルなので、自分で使いやすい位置に配置を変えてしまうのも良いでしょう。
タイムラインパネル
動画編集をメインで行っていくパネルです。動画、写真、音楽、イラストなど様々なデータをここで編集して動画作品として完成させていきます。動画編集ソフトのメインとなるパネルです。
オーディオメーター
各シーケンスのオーディオの出力レベルを見た目で確認することが出来ます。音を確実に確認するときには耳での確認が必要ですが、視覚化されているモニターを利用する事で音が強すぎて限界を超えて割れていないかなどをもオーディオメーターから確認することが出来ます。音が出ているかどうかなども耳を使わなくても確認することが出来ます。
プロジェクトパネル
プロジェクトパネルでは動画作りに必要となる写真や動画や音楽などのクリップを確認したり整理したりすることが出来ます。動画編集で利用する素材を管理するためのパネルです。
メディアブラウザーパネル
動画編集を行っているパソコン内からPremierePro内に取り込んで編集する素材を探すことが出来ます。ツリー形式でフォルダを検索していく事が出来、様々な写真や動画を探すことが出来ます。
情報パネル
選択したクリップのデータや現在の時間を示すインジケータが置かれている位置のタイムコードなどを確認することが出来ます。編集の指示としてコマ単位での厳密な指定があるときにはこれらの情報もしっかり確認する必要があります。
エフェクトパネル
動画や写真、さらにはオーディオに適用できるエフェクトやフィルタ、トランジションやプリセット化されたエフェクトが格納されています。プラグインを追加しているエフェクトなどもここに追加されています。
マーカーパネル
編集プロジェクト内で設定したマーカーの情報を参照できるパネルです。マーカー位置のフレームがサムネイルとして表示されて、そのマーカーのタイムコードや付与されているコメントなどを確認できます。プロジェクトを他者と連携して編集していく時の伝達情報や、自分自身での覚書としても利用することが出来ます。
ヒストリーパネル
現在編集中のプロジェクトを開いてから今に至るまでの編集作業と操作が記録されています。履歴をクリックすることで過去の時点の状態に戻すことが出来ます。これは何か失敗してしまった作業を元に戻す[Ctrl+Z]機能と同じで、それらを一覧化したものになります。特定の時点に一気に戻りたい時には活用できるパネルです。
Premiere Proのインターフェースはとても効率的かつ自由
PremiereProに限った話ではありませんが、Adobe製品の多くはパネルのレイアウトを自由に変更することが出来ます。動画編集では様々な操作が必要になり、編集作業を担当する作業者によって重点的に行うべき編集操作も異なる場合があります。エフェクトを重視した編集が必要な場合にはエフェクトパネルをより使いやすい位置に移動させたり、オーディオとの同期が必須のミュージックビデオなどではオーディオに関連した操作や確認がしやすいレイアウトが望ましいでしょう。
各パネルは上部をドラッグして移動させることでどこにでも移動させることが出来るので、基本を覚えてしまったら自分が編集しやすい位置に変更してしまいましょう。
さらにはPremiere Proを利用されるユーザーの多くは本格的な動画編集を行っていかれる方がほとんどかと思いますので、各パネルの役割や名前は先にしっかり覚えておくと様々な書籍でいっている用語の意味が理解しやすくもなります。PremiereProは奥が深いソフトなので、しっかり勉強して習得していきましょう。